最高裁判所第三小法廷 昭和30(あ)2199 判決
主 文
本件上告を棄却する。
理 由
弁護人菊地養之輔の上告趣意第一点は、違憲をいうが、原判決はA及びBの検察
官に対する各供述調書が、検察官の誘導により不任意になされたものとは記録上認
めることができない旨を判示した上、原審における右両名の各証人としての供述調
書中同人等が取調官より理詰に又は執拗に尋問され取調官の意に副うような供述を
した旨の記載部分は採用することができないことを示したにとどまり、所論のよう
に特殊な身分関係のみを事由としてこれを排斥したものでないことが判文上明らか
であるから、所論違憲の主張は、その前提を欠き理由がない。同第二点は、違憲を
いうが、その実質は採証法則違反の主張に帰し、同第三点は、事実誤認、採証法則
違反の主張を出でないものである。
原判決が菊地弁護人及び被告本人の控訴趣意について説明しているように、第一
審判決判示事実は、同判決挙示の証拠により十分肯認することができる。
被告本人の上告趣意書は、期間(最終日は昭和三〇年九月九日)後の同年九月二
一日に提出されたものであるから、これに対して判断を示さない。
また記録を調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。
よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。
昭和三〇年一一月八日
最高裁判所第三小法廷
裁判長裁判官 島 保
裁判官 河 村 又 介
裁判官 小 林 俊 三
裁判官 本 村 善 太 郎
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裁判官 垂 水 克 己
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